マッチングアプリを利用している人であれば「あれ?これサクラじゃね?」という経験を一度はしたことがあるのではないでしょうか。
特に課金する側の男性や本気で婚活や恋活をしている人にとって、サクラは最大の敵と言える存在ですよね。
そこで今回の特集では、サクラを使っているような危険なアプリの特徴に加え、サクラの仕組みとサクラアプリを見抜く世界一簡単な方法をご紹介したいと思います。
まずはサクラアプリの仕組みを知ろう
マッチングアプリ関連のツイートや口コミを見ていると「サクラしかない」「全員サクラ」などの書き込みを目にすることがありますよね。
マッチングアプリ、試しにやってたけど可愛い子が全員サクラなのでやる気失くした。どうやったら可愛い子と付き合えんの??
— えーと (@rarunasu) September 9, 2020
しかし世間一般的にはサクラと出会うことなく恋人が出来る人の方が圧倒的に多いんです。
これはあなたのプロフィールに問題があるのではなく、使っているアプリに一番の問題があります。
そもそもサクラって何?
サクラは出会い系アプリやマッチングアプリの運営会社が、ユーザーに課金させるため、つまり自社の利益を上げるために使っている手法です。
出会い系アプリやマッチングアプリでは女性無料が一般的なので、サクラのターゲットは課金者である男性です。

女性をターゲットにしている怪しいアカウントは99%の確率で外部業者です。
サクラはSNSで見つけた美人女性の写真を無断使用してアカウントを作成している事がほとんどで、基本的にはサクラ側から男性にいいねを送ったりメッセージを送ってきたりします。
最近のサクラ事情
運営スタッフがメッセージを送ってきているとイメージされている方が多いようですが、実はサクラはスタッフが1人1人にメッセージを送っているわけではなく、システム化されていることがほとんどです。
具体例を挙げるとこんな感じです。
- 無課金ユーザーに自動的にいいね&メッセージ送信
- 登録者と同じ住所に見えるよう仕組まれている
サクラは運営者が利益を上げるために使っている商法なので、まずは無課金ユーザーに課金させるために返信したくなるようなメッセージを送ってきたり、有料会員にさせるために複数アカウントから「いいね」を送ってきます。
また、サクラを何百人、何千人と作らずに済むように、全登録者と同じ都道府県に見えるように裏設定されています。

Aというサクラ垢がある場合、あなたが東京都で登録するとAの所在地は東京と表示されますが、島根県で登録するとAの所在地は島根と表示されます。つまり登録者と同じ都道府県で表示されるように仕組まれているんです。
このカラクリは2台以上のスマホを持っていればすぐに見抜くことができますが、そういう方は多くないと思いますので、実質的には見抜くことが難しくなっています。
サクラアプリを見抜く簡単な方法
サクラを使っている出会い系アプリは、運営会社が効果的に売り上げを上げるためにサクラシステムを導入しているケースがほとんどです。
サクラとして使うアカウントを1つ1つユーザー登録するというケースは少なく、システムとしてサクラが盛り込まれています。
サクラはシステムの一部
自動メッセージや表示変更などはシステム側で設定されています。
という事は、こういったサクラアカウントはユーザー登録して作成されたアカウントではなく、運営がシステムとして組み込んでいる偽アカウントという事になります。
マッチングアプリに登録すると運営側からメッセージアカウントが送られてきますが、運営は検索に表示されませんよね?
サクラもシステム側で作成しているので運営アカウントのように検索に表示されないということがほとんどです。
サクラアカウントは検索に表示されないという事を知っていれば、サクラを見抜くことが出来るようになりますが、中には対策している運営もいるので、全てのサクラアプリに使える方法というわけではありません。
世界一簡単なサクラアプリの見抜き方
検索表示はアプリをダウンロードした後に実行する方法ですが、アプリをダウンロードする以前にサクラアプリかどうかを見抜く方法があります。
それが公安委員会に届出しているかを確認するという方法です。
日本の法律では出会い系アプリやマッチングアプリをリリースする際は、予め公安委員会に届出をして認可を受ける必要があります。
これは出会い系サイト規制法で定められている許認可のため、届出をしていない出会い系やマッチングアプリは違法サービスという扱いになってしまいます。
届出をしていれば安全な理由
届出をすると当然公安委員会からチェックを受けることになります。
この時にサクラシステムがあれば当然指摘が入り、認可を受けることが出来ません。
また公安委員会は定期的にチェックしているので、届出をしているという事はサクラシステムを使えない・導入できないという事になってしまうんです。
私がこれまでに見てきた認可済みの出会い系アプリやマッチングアプリで、こういったサクラシステムを導入しているアプリは今まで1つもありませんでした。
届出の有無を確認するには?
届出の有無を確認するのは非常に簡単です。
- 公式サイトのフッターに記載
- 運営会社の会社概要に記載(もしくは特商法)
- GoogleplayやAppstoreに記載
しっかり届出をしている安全なアプリであれば、この3つ全てに公安から認可された証明として「受理番号」を記載しています。
マッチングアプリ最大手のペアーズを例にすると、まず公式サイトのフッター(サイトの一番下に表示されているメニュー)はこのようになっています。
次に会社概要ではこのように表記されています。
最後にAppstoreです。Googleplayにも同様の表記があります。
この3つの場所に表記が無い場合は、届出をしていないという事であり、サクラシステムを使っている可能性があるので絶対に避けるようにしましょう。
マッチングアプリに大穴が無い理由
出会い系アプリやマッチングアプリの利用者の中には、このような考えに至る男性がちらほらいらっしゃるようです。

マッチングアプリを使っているんですがなかなかマッチしません。まだあまり知られていない穴場のマッチングアプリってありませんか?
大手のマッチングアプリだと競争率が高いので、もっとライバルが少なくマッチしやすいマッチングアプリはないだろうかと考えるのは至極当然だと思います。
しかしマッチングアプリに関しては、この考え方はかなり危険です。
穴場=登録者が少ない
穴場という事はそのサービスを知っている人が少なく、登録者が少ないという事です。
そうなると皆さんが普段利用しているマッチングアプリのように、条件を絞り込んで検索し、その中から1人を選ぶという事が出来なくなってしまいます。
条件を絞り込むと該当者がゼロだったり、そもそもお住まいのエリアに異性が誰もいなかったりするからです。
登録者が少ない状態が続くと…
登録者が少ない状態が1年も続けば、マッチングアプリは収益が上がらずサービス終了となってしまいます。
実際にこの数年間で登録者が増えずにサービス終了に追い込まれるマッチングアプリや出会い系アプリをたくさん見てきました。
誰もが知っている大手企業運営のマッチングアプリも例外ではありません。

有名どころではリクルート系列の「Matchbook」がサービス終了となり、当時かなり驚きました。
令和になってから新規マッチングアプリは減ってきているので、現在サービスが継続しているマッチングアプリの中で穴場と呼べるほど登録者が少ないマッチングアプリほとんど無いというのが実情です。
新規アプリの9割は届出をしていない
GoogleplayやAppstoreで新規アプリとして上がってくるマッチングアプリのほとんどは、9割以上が届出をしていない違法なマッチングアプリです。
中には届出をして受理番号を掲示しているものもあるので、決めつけてかからずしっかり確認する必要がありますが、大抵は受理番号の掲示がありません。
私がこれまでに1000以上の出会い系アプリやマッチングアプリをレビューしてきた経験から言うと、届出をしていないアプリは99%の確率でサクラシステムを使っています。
リリース直後にサクラシステムを使って売り上げを上げ、公安に見つかる前にアプリを削除して、名前を変えて再リリースするというのが悪質な業者の手口です。
マッチングアプリや出会い系アプリに関しては、「実は知られていない有能なアプリ」というものは存在しませんので、くれぐれもご注意ください。